HTML/JavaScriptで国際電話番号入力を作成する方法
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電話番号は国際的な番号体系として知られるE.164により標準化され、国コードと加入者番号を組み合わせた+14155552671のようなフォーマットがとられます。このフォーマットは(Twilioをはじめ)多くのAPIで必須とされており、国コードと電話番号を2つの別々のデータベース列に格納する必要はありません。
しかし、次のようなケースの電話番号入力でユーザーに+記号と国コードを入力してもらうのは避けたいところです。
- 新規アカウントの登録
- SMS 2FAの有効化
- カスタマーサービスからの返信のリクエスト
- マーケティング関連通知の登録
この記事では、基本的なHTMLとJavaScript、intl-tel-input
プラグインを使用して電話番号入力フィールドを作成し、電話番号を処理・解析する方法を説明します。電話認証と不正防止のためのヒントも紹介します。
完成したコードをGitHubで参照できます。
intl-tel-inputプラグインの機能
このプロジェクトで大いに使用するintl-tel-inputは、「国際電話番号の入力と確認に使用するJavaScriptプラグイン」です。このプラグインについて、自分がいつも使用しているセットアップを紹介しますが、その他にも多くの設定オプションがあります。こちらのドキュメントでご覧いただけます。
このプラグインは、国コードのドロップダウンを表示し、各国の国旗も表すことができます。加入者番号、つまり「各国フォーマット」の番号を処理し、スペース、括弧、ダッシュなどを含むユーザー入力を正規化することも可能です。
intl-tel-inputプラグインをコードに埋め込む
作成するコードはごくシンプルなものとし、一般的なHTMLとJavaScriptを使用して始めます。新規ファイルindex.html
を作成し、次のコードを追加します。
ここでこのファイルをブラウザに読み込むと、フォームフィールドが表示されますが、フォーマットされていない状態のため、プラグインの初期化が必要です。
intl-tel-inputプラグインの初期化
本文の下で、HTMLセクション内に次のscriptタグを追加し、次の初期化コードを追加します。
utilsScript
はオプション扱いですが、国固有のプレースホルダーや後で使用するE.164フォーマットなど、多くの便利な機能が使用できます。
ページをリロードすると、国ピッカーとプレースホルダーが表示されます。
電話番号入力を処理して国際フォーマットにする
フォームの下にアラートバナーを追加します。これにより結果を確認できます。
次に、フォーム送信を処理する関数を追加します。<script>
タグ内のプラグイン初期化のセクションに続けて、次を追加します。
ここで最も重要なのがphoneInput.getNumber()
です。このプラグインコードにより、選択した国コードとユーザー入力を国際フォーマットに変換します。
ページをリロードし、電話番号を入力すると国際フォーマットが表示されます。
さらに役立つ条件: プラグインのロケーション対応
プラグインのデフォルトロケーションは米国に設定されているため、世界各国のユーザーを対象とするにはこの機能が必要です。IPアドレスに基づくユーザーのロケーションをデフォルト設定に更新することが可能です。
IPinfoの無料アカウントにサインアップし、アクセストークンを入手してください。別のIPアドレスAPIを使用しても構いません。次の関数を<script>
タグの先頭、phoneInputField
オブジェクト定義の前に追加します。
intl-tel-inputの初期化を更新し、initialCountry: "auto"
とgeoIpLookup: getIp
の2つのパラメーターを含めます。
これで、VPNをオーストリアに設定すると、プラグインにより、デフォルトの国が更新されます。
さらに役立つ条件: 優先国の追加
便利な機能の1つに、「優先国」の設定があります。これにより、指定した国をリストの先頭に表示できます。今回の例では、米国、コロンビア、インド、ドイツのユーザーが大多数であるため、これらの国を優先します。
プラグインを初期化してこの設定を更新するために、preferredCountries
の配列をISO 3166-1 alpha-2コードフォーマットで追加します。
電話認証のベストプラクティス
電話番号をE.164フォーマットで正規化したいわけですが、これらの番号を保存するのであれば電話認証も必要になります。電話認証により番号入力の誤りを防ぎ、ユーザーがアカウントに関連付けている番号がユーザーの管理している番号であることを確認し、間違った相手に迷惑メールを送信していないことを確認できます。お分かりですね。便利なことに、Twilio Verify APIを使えば、SMSや音声通話により電話認証が簡単に行えます。こちらのコード交換プロジェクトでワンタイムパスコードの実装方法を紹介しています(前半の電話番号入力までは以上で完了しています)。
次の記事も役に立つでしょう。
- Twilio Lookup APIドキュメント
- Twilio Verifyによるサーバーレス電話認証
- ユーザーに2FAの有効化を促す方法
- StripeとTwilioを使用したSMS認証による高速チェックアウトの作成方法
電話番号の入力と認証についてご不明な点は、Twitter @kelleyrobinsonでお問い合わせください。何を構築されるか、とても楽しみです。