消費者データの保護が信頼維持の鍵となる

顧客の信頼を得る鍵は、顧客のデータの安全性を確保することです。

データプライバシーへの懸念はどの世代も共通していますが、特に高齢の世代は敏感な傾向があります。実際のところ、ベビーブーマー世代の67%、X世代の64%が、信頼できる企業としてデータ保護を重視している企業を挙げています。 

こうした傾向は高齢の消費者ほど高く、テクノロジーに不慣れなことと、プライバシーが重視される時代を生きてきたことも原因として考えられます。若い世代ほど、企業とのギブアンドテイクの関係をよく理解していると考えられ、個人情報と引き換えに、無料サービスや割引など、パーソナライズされた体験を得ることに意欲的です。

AIに関して、消費者は企業がデータをどのように活用しているかを正確に知りたがる傾向があります。ほぼ半数（49%）の回答者が、AIを活用したやりとりで顧客データがどのように利用されるかを開示すれば、より企業を信頼するだろうと述べています。残念ながら、消費者に対して企業は自らのAI活用に関する透明性の高さを過大評価しています。企業の91%が、顧客に対して透明性をもってAIによるデータ活用をしていると回答していますが、これに同意している顧客はわずか48%です。

データプライバシーを心配しているのは消費者だけではありません。実際、企業の40%が、2024年最大の急務として、セキュリティと顧客体験のバランスの確保を挙げています。この数字は、昨年の42%からほぼ横ばいで推移しています。 

企業が特に重視しているのは、顧客データの安全性を保ちながら、ユーザー登録時の負担を軽減することです。2024年は、40%の企業が、ユーザー登録やログインプロセスの簡略化に優先順位を置き、顧客エンゲージメントを向上させると回答しています。これにより、正当なユーザーは企業との良好な関係を構築できる一方、悪意のあるユーザーを排除することもできます。

オムニチャネル体験の構築で重要なのは、これらが安全であることを顧客に保証することです。企業がユーザー認証や2要素認証を用いてチャネルを積極的に保護することで、相互信頼を促進することができます。2023年、Twilioのプラットフォームを通じて行った認証は、数十億件になりました。これは、消費者を即座に保護する措置を講じたブランドが増加したことを示しています。

右側に、信頼できるコミュニケーションを構築して消費者からの信頼を維持する方法をいくつか紹介します。

これらの措置により、認証済みチャンネルでやりとりしている安心感をユーザーに提供でき、正当なユーザーをファネルのさらに先へと進めることができます。その結果、安全かつ信頼できるオムニチャネル環境が実現し、消費者と企業の双方にメリットがもたらされます。