ビデオゲームのコーディング方法を学ぼう: 初心者向けガイド
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ビデオゲーム開発は、ゲームに対する情熱と技術的なスキルを融合させ、想像力を駆使して、ゲーマーが楽しめる優れた没入型体験を創造できるユニークな分野です。ビデオゲームのコーダーとして、複雑なゲームプレイの仕組み、魅力的な世界観、人を惹きつけるトーリーを駆使してプロジェクトに貢献できます。こうしたプロジェクトに参加することにより、大きな達成感を得ることができます。
ゲームクリエイターとしての楽しさだけでなく、ビデオゲームコーディングのスキルは、成長を続ける業界でのキャリアと成長への扉を開くことができます。あなたのスキルは貴重な資産であり、ビデオゲーム業界やテクノロジー関連分野で高く評価されるものとなるでしょう。
では、ビデオゲームのコーディングを始めるにはどうすればよいでしょうか?この記事では、重要なコンセプトを紹介し、最初のステップの方向性を示します。
まずゲームエンジンの紹介から始めましょう。
ゲームエンジンとは?
ゲームエンジンとは、ビデオゲームを開発するためにコーダーが使用するソフトウェアフレームワークです。高レベルでビデオゲームをコーディングするのはもう十分です。グラフィックスのレンダリングやユーザー入力の処理、ゲームの世界での物理法則の実装など、雑多な処理に悩まされたくはないでしょう。これら(およびその他諸々)は、ゲームエンジンが代わりに対処するようになります。
ゲームエンジンは開発プロセスを合理化し、再利用可能なコードとツールをコーダーに提供します。ゲームエンジンを使用することにより、コーダーはすべてを一からコーディングする代わりに、ゲームプレイの設計やユニークな体験の構築に集中できるようになります。
総じて、ゲームエンジンの選択は、構築するゲームとともに、ゲームプラットフォームに影響を与えます。各エンジンにはそれぞれ特徴、長所、短所があるため、適切なエンジンを選択することが重要です。現在開発者が使用している人気のゲームエンジンには、Unity、Unreal Engine、Godotなどがあります。
それぞれについて簡単に見てみましょう。
Unity
Unityは、PC、コンソール、モバイルデバイスなど多様なプラットフォームへの対応性で知られ、ビデオゲームのプログラマー志望者にとって魅力的な選択肢です。多くのコーダーがこのゲームエンジンを利用しやすいと考えているのは、新人開発者を支援するための広範なリソース、ドキュメント、チュートリアルを備えた大規模な開発者コミュニティが存在するからです。Unityプラットフォーム上の開発者はUnity Asset Storeを利用できるため、3Dキャラクターモデル、テクスチャーグラフィック、オーディオ(音楽や効果音)などのアセットをここで探して、ゲームに追加することができます。
Unityゲームエンジンで構築する場合、大半のゲームコードをC#で記述します。
Unreal Engine
Unreal Engineは、大規模な開発者コミュニティや広範なドキュメントに加えて、高品質のグラフィックスとパフォーマンスを誇ります。
プログラミングがまったく初めての人にとって、Unreal Engineの学習曲線はおそらくUnityよりも急カーブです。また、Unreal Engine上に構築されたゲームがEpic Gamesのエコシステムの一部になる、つまり、ゲームのロイヤルティベースの収益をEpic Gamesと分け合うことに同意する必要があることも注目に値します。
Unreal Engineゲームエンジンで構築する場合、大半のコードをC++で記述します。
Godot
Godotは、2Dや3Dゲーム用の無料のオープンソースゲームエンジンを探しているビデオゲームコーダーに最適です。Godotの使用に関し、ロイヤルティやサブスクリプション料金は不要です。
Godot開発者のコミュニティは活発で成長していますが、ゲームエンジンとしてはUnityやUnreal Engineと比較すると未熟で、機能も豊富ではありません。さらに、コンソールのプラットフォームサポートは少ないかもしれません。それでも、Godotのシンプルさは、新参ビデオゲームコーダーには良い選択肢です。
Godotゲームエンジンで構築する場合、コーダーはGDScriptを使用します。これはPythonに似ていますが、C#やC++よりも初心者が利用しやすいものです。
ここまでは特定の言語でプログラミングする必要があるゲームエンジンについて説明してきました。次はビデオゲーム開発で一般的に使用されるプログラミング言語について説明します。
ビデオゲームのコーディング言語
構築するために選ぶゲームエンジンにより、プログラミング言語の選択が制限される場合がありますが、コーディング学習の過程は、他のプログラミング言語と交わることもあります。ここでは、ビデオゲームのコーディングに関連することが多い言語の概要を説明します。
C++
C++はゲーム開発に適した強力な言語で、ゲーム業界で広く使われています。この言語は、Cのような従来のソフトウェアプログラミング言語と多くの類似点を共有しています。さらに、ハードウェアリソースへの柔軟性と制御性も優れていますが、それを学習し、使いこなすのは大変なことです。
以下はC++を学習するためのリソースです。
- Learn C++: Codecademy提供
- C++ for Programmers: Udacity提供の無料コース
- LearnCpp.com: C++チュートリアルの完全版コースを掲載するWeb サイト
C#
C#(シーシャープと発音する)は、オブジェクト指向の多用途言語です。ほとんどのプログラマーは、C#はC++よりも簡単に習得して使用できると考えています。これは、コーダーの代わりにC#がメモリ管理を処理するからです。強力なタイプチェックや例外処理などの機能もあり、初心者のデバッグやエラー捕捉に役立ちます。また、Javaのような従来のソフトウェアプログラミング言語と非常によく似ており、パフォーマンスと使いやすさのバランスが取れています。
以下はC#を学習するためのリソースです。
- Learn C#: Codecademy提供
- Complete C# Unity Game Developer 2D(または3D)コース: Udemy提供
- Learn C# Programming: Programiz提供のオンラインチュートリアル
Python
Pythonは、データサイエンス、人工知能(AI)、機械学習など、多くの分野で使用されているスクリプト言語です。構文は簡単で、初心者でもすぐに理解でき、使いやすい言語です。Pythonは高性能ゲームの開発にはあまり一般的ではありませんが、ゲームのプロトタイプを作成するのに便利な場合があります。GDScriptは、Pythonに似ています。
以下はPythonを学習するためのリソースです。
- Learn Python 3: Codecademy提供
- Interactive Python Tutorial: LearnPython.org提供
- Getting Started With Python: Courseraとミシガン大学提供の無料コース
Lua
Luaは、その柔軟性とパフォーマンスで知られる軽量スクリプト言語です。ビデオゲーム開発によく使われる中核言語ではありませんが、コーダーがゲームロジックやAIの動作を管理するために使用することがあります。Luaは、CryEngineやLÖVEなどのゲームエンジンの基盤です。これはあまり知られていないフレームワークですが、注目に値するものです。
以下はLuaを学習するためのリソースです。
- Learn Lua: Codecademy提供
- Lua Programming and Game Development With LÖVE: Udemy提供のコース
- Learn Lua in 15 Minutes: オンラインチュートリアル
JavaScript
JavaScriptは、ビデオゲームのコーディングという範疇では汎用性の高いスクリプト言語であり、主にWebベースのブラウザー内ゲームの開発に使用されます。JavaScriptは最新のWebブラウザーにネイティブであるため、開発者はプラグインやインストールを追加することなく、ブラウザーで直接プレイできる双方向型の魅力的なゲームを作成できます。
HTML5やWebGLと組み合わせると、JavaScriptで2Dや3Dのゲームを作成できます。このため、アクセスしやすいWebゲームを通じて幅広いユーザーにリーチすることを目指している開発者にとって、JavaScriptは魅力的なのです。
以下はJavaScriptを学習するためのリソースです。
- Learn JavaScript: Codecademy提供
- JavaScript First Steps: Mozilla Developer Network提供
- JavaScript Programming: freeCodeCamp提供の動画コース
ゲームエンジンと言語について説明してきたところで、ガイドをロードマップでまとめて締めくくりましょう。
ビデオゲームのコーディングを開始するための基本的な手順
ビデオゲームのコーディングを含め、新しいスキルを学習するための道のりは、マップから始まります。ゲームのコーディング方法を学習する際の基本的な手順のリストを以下に示します。
手順1: 基本的なプログラミングスキルを習得する
まず、ビデオゲーム開発分野に関連する汎用性の高い言語に慣れることから始めましょう。上記で説明した言語のいずれかを選択します。これにより、強固な基盤を築くことができます。チュートリアル、さらにプロジェクトを通じてコードを記述する経験を重ねるにつれ、言語への慣れ親しみが熟練へと向かいます。
手順2: ゲームエンジンを選択する
前述したような人気のあるゲームエンジンを調べましょう。ビデオゲームのニーズや興味に最適なものを選びます。ただし、ゲームエンジンの選択は、学ぶべきプログラミング言語にも影響する場合があることを覚えておいてください。
手順3: 選択したゲームエンジンを学習する
ゲームエンジンを深く知り、自身のプログラミングスキルと選んだゲームエンジンとを結びつけましょう。チュートリアルをフォローしたり、オンラインコースを探したり、開発者コミュニティに参加したりします。サンプルプロジェクトを構築したり、ドキュメントに慣れたりして練習するにつれ、エンジンの機能やツールを楽に使えるようになります。
手順4: 基本的なゲームのプロトタイプを開発する
プラットフォームゲームやパズルゲームなど、最小限の仕組みの基本的なゲームを作成します。基本的なゲームから始めることで、技術を磨き、開発プロセスを学ぶことができます。
手順5: ゲームジャムに参加する
ゲームジャム(開発者が短期間でゲームを作成するイベント)に参加して練習しましょう。こうしたイベントは、スキルを向上させ、経験を積み、他の開発者とつながりを持つのに役立ちます。参考になるリソースをいくつか以下にご紹介します。
- Godot Wild Jam: 毎月第2金曜日に始まり、9日間開催されます。
- Let’s Make a Game: コミュニティがサポートする、開催中および開催予定のゲームジャムのカレンダーです。
手順6: フィードバックを求め、反復する
フィードバックを集め、受け取った情報に基づいてゲームとスキルを磨きましょう。時には、ビデオゲームのプログラマーではないプログラマーとコードを共有し、一般的なコーディングのヒントや指摘を求めてもよいでしょう。また、自分のコードをゲームの設計者やコーダーと共有して、ゲーム開発に特化したフィードバックを受け取ることもできます。
反復は、開発プロセスの重要な部分です。構築、テスト、フィードバックの取得、反復を行うのはそのためです。
手順7: ネットワークとコラボレーション
他の開発者、アーティスト、デザイナーとつながり、その経験から学びましょう。たとえば、プログラミング言語を選んだら、その言語の開発者コミュニティと連携します。また、プログラミングやゲーム開発のオンラインコースを受講する場合は、インストラクターや他の受講者と交流しましょう。同じ理屈で、ゲームエンジンを選んだら、そのゲームエンジンの開発者コミュニティで仲間を探します。
同じことをしている人たちとのネットワークを構築すると、アドバイスを得たり、プロジェクトで協力する機会を得たりする可能性もあります。1人きりで取り組む必要はありませんし、役立つこともありません。他の人たちと共に構築することで、より速く上達し、より満足できるようになります。
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