Zoom Phone BYOC構成向け、Twilio SIPトランク接続のご紹介
読む所要時間: 10 分
Zoom Phoneへの移行を担当するITマネージャー向けに、新しいグローバルPSTN接続オプションが登場しました。Zoom Phone対応のTwilio Elastic SIP Trunkingサービスです。お使いのZoom Phoneサービスを100か国のSIPトランクに接続し、高品質のグローバルPSTNサービスを手頃な価格で利用、オンデマンドで拡張いただけます。
Zoom PhoneのGraeme Geddes氏のコメントをご紹介します。
「Twilio Elastic SIP TrunkingサービスをZoom Phone BYOCソリューションに追加できることを大変うれしく思っております。TwilioとZoom Phoneがシームレスに連携することで、両社のお客様はは世界中でサービスを利用できるようになります」
一元的な管理とオンデマンドの拡張性を備えたZoom Phone BYOCソリューションにより、多国籍企業だけでなく中規模企業も、モバイルワークにおいて必要とされる俊敏性や接続性を実現できます。
BYOCとは
Bring Your Own Carrier (BYOC)とは、UCaaSとCCaaSプロバイダーが提供するオープンテレフォニーインターフェイスであり、Twilio Elastic SIP Trunkingサービスなどの互換性のあるPSTNサービスプロバイダーに接続します。具体的には、クラウド通信サービスプロバイダーが、サードパーティのサービスプロバイダーを通信経路として使用し、PSTN経由の通話を発着信できるようになります。インターフェイスはIETF Session Initiation Protocol (SIP)に準拠し、ひとまとまりのテレフォニーセッションはトランクと呼ばれ、その意味で、PSTNアクセスプロバイダーはSIPトランクサービスプロバイダーとも呼ばれてます。
Zoom Phone、TalkDesk、Genesys Cloudなど、多数のクラウド通信サービスプロバイダーがBYOC構成を導入しています。PSTNアクセスをアプリケーションサービスから分離し、お客様が希望するサプライヤーからSIPトランクサービスを選べるような取り組みを各プロバイダーは始めています。
Zoom PhoneのBYOC展開モデル
BYOCを実装するには、ZoomサービスにZoom Phone Proライセンスを追加する必要があります。追加するとZoomクラウド上でSIPトランクのインターフェイスが有効になり、指定したSIPトランクサービスプロバイダーに直接接続できます。
両方のプロバイダーが仮想化されたセッションボーダーコントローラーを使用し、インターフェイスを外部の脅威から保護します。セッションはすべて暗号化され、シグナリングにはTLSが、メディアにはSRTPが利用されます。
Zoomでは、Zoom PhoneサービスといくつかのSIPトランクサービスプロバイダーとの互換性を検証済みです。詳細はZoom社のWebサイトをご覧ください。
ZoomとTwilioの連携ソリューションがもたらすメリット
BYOCは、Zoom Phoneプラン(Zoom Phoneのネイティブ構成)が適用されない国や地域にお住まいのお客様にとって、理想的なオプションとなります。多くの場合、グローバル企業の顧客はBYOCとZoom Phoneプランを併用します。以下は、各ソリューションについての主な検討事項の一部です。
Zoom PhoneのBYOC構成
- グローバルな対応範囲の拡大 - 選択したSIPトランクプロバイダーにより、Zoom Phoneがネイティブ構成を提供できていない地域でDID、フリーダイヤル番号を利用できる場合があります。Twilio Elastic SIP Trunkingは100か国でサービスを提供しています。
- 通話料金 - 国別に着信、発信、フリーダイヤルの各サービスの料金を比較することをお勧めします。
- ルーティングの柔軟性 - SBCおよびSIPトランクサービスプロバイダーを利用し、Zoom Phoneへのセッションハンドオフの前にルーティングポリシーを適用でき、発信元電話番号や着信ルーティングなどのサービスを制御できます。
- シンプルな運用 - Zoom Phoneトランクを他のトランクサービス(CCaaS、オンプレミスVoIP、組み込みアプリなど)に統合します。
Zoom Phoneのネイティブ構成
- 請求書の集約 - SIPトランクプロバイダーの選択やベンダーへの支払いの管理に必要な時間や手間が軽減されます。
- SBCのお客様側手配は不要 - Zoomは、PSTNとZoom Phoneクラウドの間にセキュリティポリシーを適用します。
どちらのPSTN接続オプションも、既存のDID番号をポーティングし、緊急通報(例: 日本の110番に相当する米国のE911など)を提供できます。ユーザーが所在する国や地域毎に、Zoom Phoneのネイティブ構成とSIPトランクサービスプロバイダーとの間で、緊急通報のビルトイン機能の比較を行うことをお勧めします。
BYOCで通信の複雑さを軽減
通信に関わる要件はITマネージャーを悩ませる点です。特別な通信アプリケーションが運用に追加されると、組織のSIPトランクのネットワークが複雑になります。ほとんどの企業が単体のUCアプリケーションとコンタクトセンターアプリケーションに加え、お客様アプリに組み込まれた通信サービスを展開しています。これらのアプリケーションそれぞれにSIPトランクが必要であり、各ユーザーにもDID番号が必要であるため、SIPトランクのインフラストラクチャは複雑化します。
グローバル企業の場合や、オンプレミスからクラウド通信インフラに移行する場合も、システム構成は複雑化します。各アプリケーションが、複数の拠点すべてにローカルトランクとDID番号をプロビジョニングしなければならないためです。クラウド移行の進捗が各拠点や部門で異なる場合もあります。PSTN接続とDIDをクラウド通信プロバイダーから購入した場合、ネットワークが断片化し、管理が複雑化します。
BYOCはシステム構成を単純化し、ビジネスの俊敏性を向上させ、コスト削減を可能とします。ITマネージャーは、PSTNサービスをSIPトランクプロバイダーに集約し、すべての拠点、ユーザー、通信アプリケーションにサービスを提供できます。オンプレミスからクラウド通信への移行管理の面でも大いにメリットがあります。
現場からの評価が高い、Zoom Phone BYOC向けTwilio Elastic SIP Trunking
Twilio Elastic SIP Trunkingは、Zoom Phone顧客向けのグローバルPSTN接続ソリューションとして高い評価を受けています。TwilioはZoom社と協力し、SIPトランクサービスをグローバル企業に展開しました。Twilioであれば、通話料の削減、ローカルサービスの他地域展開(100か国)が可能です。
「ZoomとTwilioは緊密な協力関係を結び、両社の顧客にサービスを迅速に展開できました」と、Zoom Video Communicationsのソリューションエンジニア、Donovan Leone氏は語ります。「企業の規模、拠点や対象国の数にかかわらず、SIPトランクサービスの品質に万全を期しています」TwilioはSIPトランクサービスのスペシャリストです。グローバルリーダーとしての拡張性、イノベーション、専門性を、Zoom Phoneのお客様に提供します。
- 低コスト - Twilioのフリーダイヤル、DIDの料金は、業界でも最安値のレベルにあります。
- 100か国で電話番号を提供 - クリーンなフリーダイヤル、DIDの電話番号を100か国で購入できます。
- オンデマンドサービス - 電話番号とトランクサービスは数分でプロビジョニング可能。Twilioポータル、APIからワンストップで設定できます。
- 自由度と管理機能 - さまざまなルーティングサービスと補完アプリケーションをトランクに追加できます。
- 統合 - Twilio SIPトランクは、VoIP、UC、コラボレーション、コミュニケーション対応アプリケーションなど、すべての通信サービスにPSTN接続を提供することができます。
さらに、グローバルなTwilio Super Networkの信頼性と、容量の自動調整機能と組み合わせたTwilio Elastic SIP Trunkingは、Zoom Phoneユーザー向けの優れたソリューションです。
Twilioが提供するグローバルSIPトランクプラットフォームは、最大100か国において、UCからコンタクトセンター、組み込みカスタマーアプリまで、すべての通信アプリケーションを統合できます。PSTN接続を組織全体に展開し、トランクとDIDのプロビジョニングを一元管理し、すべてのユーザーへのSIPセッションを制御することができます。
Zoom Phone向けTwilio Elastic SIP Trunkingソリューションは、グローバルな低価格、一元管理による利便性、オンデマンドの拡張性を提供します。Zoomによる認証とサポートを受けられるため、安心して導入いただけます。Zoom PhoneとTwilio Elastic SIP Trunkingの設定ガイドはこちらからダウンロードできます。