changelog 投稿内容のサマリ (2021年11月下旬の内容)
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IP Commands for Super SIM is now in Public Beta
2021年11月30日、フィルタ=Super SIM、リリース=Beta [オリジナルの英語投稿はこちら]
Twilio Super SIM®のIP Commands機能をパブリックベータリリースいたしました。クラウド側からSuper SIMデバイスへUDPデータを送信する際に利用いただく(VPNのような役割の)インタフェース機能で、従来よりもセキュアで軽量型である点が特徴です。
セルラー網にはファイアウォールが設置されていることが多く、インターネットから入ってくる通信をブロックすることがあります。よって、セルラー網を介してインターネットやクラウドとの接続を行う場合、SIMデバイスがクラウドへのアウトバウンド接続を確立するまでは、皆さんがクラウド上の制御システムからSIMデバイスへ接続を確立することができないことを意味します。IP Commands機能はこの課題を解消するための機構であり、皆さんがクラウド上の制御システムからIP Commands APIを介してTwilio Super SIMへ送信対象のメッセージを投げていただくと、Super SIM側でIP/UDPデータグラム化してSIMデバイスまで届ける仕組みです。
IP Commands機能は双方向に動作します。Super SIMデバイスからクラウド側へのMobile Originated (MO) 方向について対応していますが、SIMデバイスが受信したIP Commandsコマンド(Mobile Terminated (MT) 方向)に対するレスポンスとして動作する場合もあれば、デバイスからクラウドへの通常のIP Commandsコマンドとしても動作します。
IP Commands機能はSuper SIMデバイス上で既に有効化されています。コマンド体系等の詳細についてはAPIドキュメントまたはチュートリアルをご確認ください。
Increase in Default Room and Participant Concurrency Limits
2021年11月18日、フィルタ=Programmable Video、リリース=GA [オリジナルの英語投稿はこちら]
Twilioではクラウドインフラに対する投資を継続し、規模の拡張性や信頼性を高めることがミッションの1つです。この一環として今回、Twilio Videoに関する容量項目2点を増量しました。いずれもTwilioアカウントあたりの容量項目であり、各々、ビデオルーム数の同時接続数の最大、そして参加者数の同時接続数の最大を10,000とするものです。(後者については、ビデオルーム種別としてGroupとPeer-to-Peerが対象となります。)
ビデオルーム数の同時接続数の最大は、Twilioアカウントあたりで同時にアクティブに存在し得るルーム数の上限値です。同様に参加者数の同時接続数の最大は、Twilioアカウントあたりで同時にアクティブに存在し得る参加者数の上限値です。これら2つの容量項目はお互いに干渉せず、独立して運用されます。
これら容量項目のアカウント最大値の現状設定は、Twilio Console画面のRoom Settingsの箇所で確認いただけます。設定されている最大値に達した場合、エラーコード (53119, 53206) がアプリケーション上に戻されるとともにConsole画面のDebuggerツール上にも表示されます。この増量以前に最大値が10,000以上に設定されていた場合、変更はありません。
これら容量項目の最大値設定は、運用上ある程度十分な余裕を与える目的の下に設計されている一方で、上限にヒットした場合には該当のエラーが生じることで、発生した事象を的確に捉えることを可能とするものです。これらアカウント最大値設定を10,000以上にしないといけない場合、弊社までお問い合わせください。
Spam Reporting Improvements 11/17/21
2021年11月17日、フィルタ=SendGrid Email API、リリース=GA [オリジナルの英語投稿はこちら]
2021/10/14にchangelogに投稿いたしましたように、Twilio SendGrid Emailではspam report events(ユーザーによるスパム判断のイベント)を処理するシステムロジックを更新しました。メールボックスプロバイダから来る該当イベントの解釈を精緻化する目的で行った更新でした。今回、スパム判断に伴い発生するEvent Webhookイベントを復号化する処理について同様の追加措置を行いましたので、ご報告いたします。
今回の追加措置に伴い、スパムレポートのメトリクスが(一時的に)上昇したかのように感じるお客様が居られるかもしれませんが、一定時間経過後に計数処理は定常状態化しますのでご安心ください。上昇したかのように感じられた場合でも、皆さまのEメール配信プログラムに運用上の問題がありメール受信者が過度にスパム判断された訳ではなく、10月中旬および11月中旬の処理ロジック更新の関係で一時的にそう感じられたという背景になります。
2021/10/14にアナウンスした改善との組み合わせで、内容をご理解いただければ幸いです。
Verify TOTP is now in Public Beta
2021年11月17日、フィルタ=Verify、リリース=Beta [オリジナルの英語投稿はこちら]
Twilio VerifyのTOTP(ソフトトークン)チャネル機能を活用することで、Twilio AuthyやGoogle Authenticatorといったアプリが表示するソフトトークンをベースとしたユーザー認証を行うことが可能となります。
SMSベースでOTP(ワンタイムパスコード)を送信する手法との対比で、低コストでセキュアな手法を導入できる点、Wi-Fiや4G/5Gといったインタフェースなしに動作する点、電話番号を必要としない点でメリットとなります。
今回パブリックベータリリースいたしますので、広くご活用いただけます。詳細についてはドキュメントをご確認ください。
Rollback: Maintain Caller-ID when Call Forwarding via Programmable Voice API
2021年11月16日、フィルタ=Programmable Voice、リリース=Beta [オリジナルの英語投稿はこちら]
Twilio VoiceのCallsリソースについて、そのプロパティCallToken
をパブリックベータリリースしておりましたが、一旦プライベートベータリリースに戻しましたので、ご報告いたします。このロールバックは一部のお客様アカウントにおいて発生した予期しない動作に伴うものです。現在、ロジックの修正を行っており、修正内容が十分に検証され次第、再度パブリックベータリリースを行う予定です。(日本語補足: 2022年1月上旬に再リリースされています。)
プライベートベータリリースの下に評価利用いただいていたお客様におかれましては、特段の変更とは映りません。パブリックベータリリースした際のchangelog投稿はこちらとなります。